抗原検査、10分で判定可能 精度に課題か?
新型コロナウイルス感染の有無について、迅速な診断が可能とされる抗原検査。
PCR検査が専用機器で4~6時間ほどかかる一方、「富士レビオ」の抗原検査キットなら最短10分程度で判定できるといいます。
ただ、抗原検査はPCR検査より精度が劣ると言われ、厚生労働省は陽性の確定判断だけに使う方針です。
抗原検査は、インフルエンザなどの診断でも実施されています。
鼻の奥に綿棒を突っ込んで採取した検体を、その場でキットに入れ、検体に抗原(ウイルス特有のタンパク質)があるかを調べます。
10~30分程度で結果が分かり、米国も緊急認可しています。
ただ、抗原検査には精度面の弱点があります。
陽性一致8~9割、精度に課題
検体に一定以上のウイルスが含まれる場合、PCR検査は確実に陽性反応を示すのに対し、富士レビオのキットでは陽性一致率は8~9割にとどまるとのこと。
特に、ウイルス量が少ないとされる濃厚接触者らでは、実際には感染していても陰性と誤判定される恐れがあります。
厚労省は、すり抜けを防ぐため、抗原検査は症状のある人を対象とし、陰性の確定にはPCR検査を使うようです。
感染拡大で「PCR検査がなかなか受けられない」との批判が上がっていましたが、検査態勢の改善に期待が集まります。
政府の新型コロナウイルス対策の諮問委員会メンバーを務める、日本医師会の釜萢敏常任理事は「日本のPCR検査数は諸外国に比べ少ない。抗原検査が利用できるようになれば、状況はだいぶ変わる」と話しています。
使える技術は、積極的に活用して、効率よく検査ができるようにしてもらいたいですね。
引用:Yahoo!ニュース